Periodontics歯周病治療
歯周病は気付かずに進行する怖い病気です。

歯周病の恐さ
歯周病は習慣病と同じく、初期は自覚症状がなく、痛みや違和感を感じたときには、すでに症状が進行しています。
また、歯周病は、歯を支えている骨がなくなり元に戻らないため、非常に治療が難しく、いつのまにかグラグラして抜けてしまうという、恐い病気です。25歳以降では80%以上の人になんらかの症状がみられます。
歯が抜けてしまうことだけでも怖いのに、もっと怖いのは歯周病菌による全身疾患です。
最近有名なものとしては心臓病との因果関係がありますが、他にも脳卒中や肺炎、糖尿病、早産などにも関与していることがわかってきています。歯周病の患者様は、歯周病でない方に比べて致命的な心臓発作を起こす危険が約2.8倍、早産の確率は7.5倍高いという報告もされています。

歯周病の主な症状
1. 歯ぐきから出血する
2. 歯ぐきが腫れている
3. 歯ぐきが下がって歯が長く見える
4. 歯がぐらぐらする
5. 口臭があると言われる
6. 歯と歯との間に物がよく入る
上記の症状が出てから来院される方が多く、症状が強く出てからでは手遅れの場合がよくあり、できるだけ早い段階で発見し適切な治療をすること、健康な歯ぐきを維持することが大切です。

今、ご自分で歯が何本あるかご存知ですか
そして80歳になった時何本残ってほしいですか
一生自分の歯で美味しく楽しくごはんを食べて生きたいですね。
自分は大丈夫と思わずまずは健診を受けて下さい。歯がなくなって初めて気付くのでは遅いのです。
 
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Denture入れ歯治療
健康も、体を壊してみて初めてその有り難味に気づくものです。
都合よく、具合よく日常を送れるのが当たり前で、不都合が生じてみてハッと自己の不摂生を反省するのが人の常でしょう。
"歯がだめになったら入れ歯があるさ" などと思わないでください。
あくまで入れ歯は窮余の策なのです。
まず入れ歯のご厄介にならぬよう、歯科医との連携を密にしていただきたいと思います。
しかし入れ歯を使う状況になってしまった場合には、何を言っても繰言にしかなりません。
今後どうするかを考えていかなくてはいけません。

さて、入れ歯には部分入れ歯と総入れ歯とがあります。
いずれの場合でも、入れ歯の安定を求める為には顎堤 ---入れ歯が乗っかる土手で、失った歯が生えていた所--- の高さが高いにこしたことはありません。
また基本的には、入れ歯の床面の下に唾液を取り込むことで表面張力を期待し吸着させるのです。しかし、そのほかの維持条件はちょっと異なりますので、別々に論じることにします。

部分入れ歯

部分入れ歯の場合、大きな問題となるのは、 「鬱陶しい」「引っ掛けた歯が揺れてくる」ということではないでしょうか?
歯は、隣同士がきっちりと接触していることでその安定性を維持させています。奥歯と呼ばれている6,7番目は、二股三股にその根が分岐することで、歯列の最後尾になっても噛む力に負けて揺れてこないようになっています。
しかし、前のほうに位置する歯は根っこが一つ(単根歯)なので、左右いずれかでも、隣り合う歯を失うことにより安定を失うようになって行くのです。
これを助長するのが部分入れ歯に付いている、歯にひっかける為のからくり ---鈎、あるいはクラスプ、といいます。(一般的に歯医者さんはそのクラスプの事をわかりやすいように"バネ"といいますよね。)
鈎(バネ)をひっかける歯が鈎歯---なのです。
入れ歯というのは床面を歯肉の上に置いているので、噛むたびに揺れるのです。 しかし鈎と鈎歯とは密着していますので、必然的に、食べるたびに鈎歯を動揺させることになるのです。
そうして何年か経つうちに、鈎歯が持たなくなってゆくのです。
ですから条件がそろえば鈎歯を何本か連結することによって、その力に抵抗するようにしたり、バネの見えない、鈎歯全体に力を分散させるような部分入れ歯をおすすめしています。

総入れ歯

総入れ歯については、鬱陶しさはあるものの、これさえ乗り越えてもらえれば残存歯がないので部分入れ歯とは状況が異なります。
それでは引っ掛ける歯を持たない総入れ歯の安定はどこに求めていったらいいのでしょうか?
基本的には、総入れ歯の裏側に入った唾液を逃がさずに歯肉面に吸着させることで維持しますが、上の総入れ歯と下の総入れ歯とではちょっと条件が違います。
上顎の入れ歯が 'ぶらさがる'のに対して、下顎では入れ歯が吸い付くことに加え 'のっかる'というプラス面を持つものの、

 ・入れ歯自体の表面積がより少ない
 ・舌が運動することで入れ歯の落ち着きを阻害する
 ・前後左右側方運動を土手だけで受け止める(上顎は下顎自体も抵抗力となる)
…というマイナス面があります。

総入れ歯では、辺縁封鎖といって、入れ歯の中に入り込んだ唾液が逃げないようにその周囲に工夫が必要です。
入れ歯の周囲は土手を覆って、ほっぺの肉との境目あたりまで作る必要があります。
そして上顎では、後ろの方は上あごを舐めていったときに硬い歯肉から柔らかい歯肉に移る境目あたりまでつくります。

下顎では、後ろの舌側は土手の下の方に若干もぐりこませるように作るのです。

理想的な形態をもった入れ歯というのは、歯科医からみるととても美しいものですが、使うのはあくまで患者さんです。患者さんが満足を得られないのなら、どんなに美しくても単なるゴミです。
したがって、納得いくまで歯科医と話し合っていただきたいと思います。 

 入れ歯が動いて噛めない、針金が見えて嫌だ、異物感が強くて入れていられない等、入れ歯に不満を持つ方は少なくありません。
入れ歯には、歯がすべて抜けた場合に入れる、全部入れ歯(総義歯)と、歯が残っている場合にいれる部分入れ歯(部分床義歯)の2種類があります。

歯が抜けて時間が経つと、歯の抜けた部分の歯ぐきも骨もさがってきます。このさがった部分を埋めるのが、入れ歯についているピンクのプラスチック部分(床)です。このプラスチック部分を歯ぐきと密着させることにより、入れ歯の安定をはかります。歯が抜けた部分の歯ぐきや骨の下がり具合は、個人差があり、残っている歯の本数、噛み合う反対側の歯が入れ歯か、天然歯かによっても、異なります。
プラスチック部分を大きくすれば、入れ歯の安定は良くなりますが、その反面異物感が強くなります。
部分入れ歯を口の中に固定するためには、針金を使用しますが、針金のかかっている歯は、とても大きな負担がかかり、早くだめになってしまう傾向にあります。また、針金が口を開いたときに見えますので、審美性が悪くなることが、欠点です。
入れ歯を入れずに噛み合わせと審美性を回復する治療法の一つにインプラントがありますが、骨の量や幅が少なかったり、骨密度が不足している等、条件が悪ければインプラントを植えることができません。インプラントが使用できない場合でも、コーヌスクローネ義歯や針金の代わりの装置(アタッチメント)を使用することにより、入れ歯のプラスチック部分を最小限にし、異物感を軽減し維持安定をよくすることができます。
当院では、コーヌスクローネ義歯やアタッチメントと呼ばれる特殊装置を使用し、入れ歯の短所を改善、しっかり噛める入れ歯、入れ歯に見えない自然な入れ歯を作製しています。
また、精度の高い入れ歯をいつも最適な状態に保つために、定期健診を行い、かみ合わせ、入れ歯の適合状態を検査・調整し、長く使っていただいています。お気軽にご相談ください。

 

 
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左の奥歯が2本抜けています。
今まで両側にまたがる入れ歯を装着していましたが、違和感が強く入れていられないとのことでした。
   
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アタッチメントを使用し、入れ歯バネもなく入れ歯には見えません。

    
上記のようなアタッチメントを使用した場合、入れ歯がカチッと精密に固定されてグラグラ動くことがありませんので、自分の歯のようにしっかりと噛むことができます。また、アタッチメントは入れ歯に内蔵され外から見えることがないため、入れ歯とは分かりません。アタッチメントによりしっかりと入れ歯が固定されるため、入れ歯のピンクの部分(床)を極力小さくすることができるので、入れ歯を入れた際に違和感がなく快適に使用できます。このようなアタッチメントは、金属でできた雄部と雌部が精密に組み合わされるため、ドクターと技工士に高度なテクニックが要求されます。
 

金属床や針金の代わりの装置(アタッチメント)を使用することにより、入れ歯のプラスチック部分を小さくし、異物感の軽減や維持安定をよくすることができます。
アタッチメントには、歯冠外アタッチメントと言われるもの(MINI-SG SYSTEM、ロボロック)等、歯冠内アタッチメントと言われるもの(コンビロックアタッチメント)等、磁気を使用するもの(磁性アタッチメント)等、さまざまな種類のものがあり、歯の残存状態によって適正なアタッチメントを使用することが重要となります。

【 アタッチメントの特徴 】

1)装着・取り外しが簡単
2)磁力やラバーの弾性により固定性・安定性に優れる
3)残った歯や歯肉に負担がかからない
4)針金がなく、目立たない


当院では、皆様のお口の中の状態にあった最適な入れ歯を入れていただき、長期間快適にお使いいただくよう、定期健診も行っています。お気軽にご相談ください。

TMD顎関節症治療
準備中  

 

Dental Care予防歯科
一度むし歯になった歯や歯周病で失った歯ぐきや骨は完全に元通りに戻すことは不可能です。お口の中の状態をしっかりと診査し患者様ひとりひとりに合った予防プログラムをご提案しています。
歯の病気にならないための治療
今まで、「歯科医院は歯が痛くなってから治療を受けに行くところ」という認識がありました。しかし、これからの歯科医院はそのような対症療法的な治療ではなく、病気にならいための予防治療を行っていくことになるでしょう。実際、歯科先進国である欧米ではすでに予防治療がメインになっています。
虫歯や歯周病によりダメージを受けた歯や歯槽骨(顎の骨)は元に戻りません。毎日の歯磨きと定期的な予防治療で口内の健康を保ちましょう。

歯磨きをしっかりと
   最も大事なのが毎日の歯磨きです。ここがおざなりになっていると、虫歯や歯周病にかかってしまうでしょう。また、正しい歯磨き方法を学ぶ必要もあります。"自分流"の歯磨きでは磨き残しができやすく、虫歯や歯周病の原因となってしまうのです。そこで当院では患者様に適切な歯磨き方法をお教えしています。正しい歯磨きでしっかりとセルフケアを行いましょう。

予防治療で完璧にクリーニング
   正しいブラッシング方法でも、口内の汚れを完璧に除去することはできません。歯間や奥歯などには、どうしても汚れが残ってしまうのです。そこで行うのがPMTCと呼ばれる歯のクリ
   ーニングです。歯科医院で行う治療で、専門器具を用いて歯の汚れを徹底的に除去していきます。PMTCは虫歯、歯周病ともに非常に高い予防効果を持つ治療です。

  

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TDOの根管治療
当院では根の治療にもこだわりを持って行っています.
根の治療の回数は,当院では1回に十分に時間をかけるため原則的に2回〜4回で終わります.
トライオートZX(モリタ)を使用してアペックスまで確実に形成します.根管洗浄には,ネオクリーナー,オキシドールの他に,スメアクリーン(ニシカ),を使用しています.
貼薬前,根充前にはADゲル法を行って根管内の無菌化を図ります.
仮封には,フジU LC(光重合型充填用レジン強化グラスアイオノマーセメント)、カッパーシールセメントを使用して二重仮封をし、微少漏洩による感染がない状態にしています.
根管充填にはキャナルスを使用し緊密な根管充填をしています.
現在ではこの方法が最良と考えていますが,つねに最新の情報をいち早く取り入れていますので,今後もさらに進化した治療方法を提供していきます.


エンド(根管治療) −根管治療・歯内療法−

根っこの治療はどうして何回も通わなきゃならないの?
こう思っておられる方は多いと思います。
そんな風に思っておられる方は次のポイントに疑問を感じているのでしょう。
根っこの治療(根管治療・歯内療法)
根っこの治療のことを、我々歯科医は「エンド」と呼んでいます。
これは英語の endodonticsの略です。
エンドをやらなければいけないのは次の場合です。
比率的には歯髄炎と感染根管とでは半々、あるいは歯髄炎のほうが若干多いくらいでしょう。
感染根管の場合、そのほとんどがすでに治療終了しているものの再発です。
根っこの治療(根管治療)をはじめたら一週間に一度は通院していただきたいのですのです。
というのは、神経を取った歯(抜髄した歯)には間もなく細菌が感染しますし、感染根では細菌がどんどん増殖をしてゆくからです。通院が不定期になれば元の木阿弥となってしまうどころか、どんどん悪化していきます。痛みが出てくればいいのですが、痛みが出ない場合も多いのです。他の疾患でもそうですが、「痛くないから大丈夫」と思っていたら大間違いです。痛みというのは本当にありがたいサインなのです。「痛くなったから治療しなくてはならない」のではないのです。「悪くなっているから治療が必要」なのです。
A 歯髄炎の時、あるいは歯髄炎が今後考えられる時
B 歯髄感染(感染根管)しているとき
C 便宜抜髄のとき
(以上の点に関しては、下で項目を設けて説明しましょう)

A.歯髄炎のとき、あるいは歯髄炎が今後考えられるとき

歯髄炎では、歯髄組織を取らないと痛みはおさまりません。いわゆる「神経を取る」と皆さんが呼んでいる処置です。
歯髄炎では感染の度合い(どれくらいの数の細菌が住みついたかということ)はかなり低い。すなわち、感染が歯髄の奥深くまで及んでいるわけではないので、根管充填までは2回くらいの通院で済みます。
歯髄炎はかなりの痛みを伴いますが、我慢に我慢を重ね、あるいは鎮痛剤で押さえ込んでしまうと感染根管になってしまいます。これは歯髄が死んでしまった状態で、「歯髄壊死」とか、さらに進んでしまったら「歯髄壊疽」といいます。こうなると感染根管処置をすることになります。
また「歯髄炎が今後考えられるとき」というのは、歯周病の場合に「上行性歯髄炎」というのがあります。歯の周囲組織を破壊することで歯髄感染を起こすものです。もちろんこれも歯髄炎ですから今までに述べたことに順ずるのです。
「まだ感染してはいないのだけれども近い将来感染が考えられる場合」には、あらかじめ神経を取っておくのです。まあ上行性歯髄炎が予想されるような歯は、その前に抜歯の適応となることは多いのですが・・・

B.歯髄感染(感染根管)しているとき

これは一口で言うと、虫歯が歯の髄の中まで入り込んで巣食ってしまった、といったらいいでしょう。歯髄の中に入った細菌がそこに留まっているのなら、話は簡単です。根の治療は一回で終わるでしょう。しかしそうではないのです。
歯髄の壁面は象牙質で囲まれていて、象牙質というのは無数の細い管(象牙細管)をもっています。それから歯髄の尖端(神経が進入してくる所)は骨(歯槽骨)で囲まれているのです。歯髄に感染した細菌はこれら象牙細管や歯槽骨に進入していき、象牙質をおから状に、歯槽骨を軟組織である不良肉芽(ふりょうにくげ)にしてゆくのです。
それから、これは細菌を身体の中に入れないぞという防御反応なんですが、根の先端部が閉じてしまっているときに先端部を囲む組織に住んでいる細菌が分裂を繰り返し活発に活動してきたときには、ガスがたまって圧力が上がり、痛みを感じるようになります。歯の周りにはいくらでも神経はありますからねえ。そんなときには不良肉芽の一部は膿となっていることが多いですね。こんなふうになった歯を治療してゆくのですから、一回では無理ですよねえ。
感染根管の場合、その七割以上は急性症状、すなわち痛みを持って患者さんは来院します。そして更にその七割以上は、すでに治療が済んでいる歯なのです。
どうしてこんなことが起こるのでしょうか?
それは根の中(正確に言うと根の壁面)に、あるいは根の尖端部周囲に細菌か残っているということに他なりません。しかし、どんなに悪くても、週一回の通院で2ヶ月もあれば根管充填まで辿りつけます。 裏を返せば、2ヶ月たっても解決しないようならアプローチの仕方の変更が必要でしょうね。

C.便宜抜髄をするとき

神経をとるのは基本的には歯髄炎の時なのですが、多数歯に渡ってブリッジを入れる場合とか、 治療の都合上歯をつなげなければいけない時には、各々の歯の平行性が必要になります。
それから一本の歯だけの治療でも、矯正をせずにその方向を変える必要があるときには削る量を多くしなくてはならなくなることがあります。削ることで神経を露出させてしまう場合には、神経をあらかじめ取ることになります。これが「便宜抜髄」です。

TDOの虫歯治療
当院では、確実に虫歯を取り除くことに時間をかけています。

う蝕探知波を使用して、エキスカベーターで入念に虫歯を取り除いていきます。

完全に虫歯がなくなるまで繰り返します。

虫歯を取り除いた後は、レジン充填、あるいはグラスアイオノマーセメントで埋め立て後にインレー形成を行っています。

時間はかかりますが、再治療のない虫歯治療を目指すべく

確実な虫歯治療を行っています。

TDOの麻酔
あのチクッとという痛みを感じさせずに,知らぬ間に麻酔をします.
過去に麻酔が効かなかった経験のある患者さんもご安心下さい.
しっかりと麻酔を効かせることに自信があります.
また,麻酔で気分の悪くなった経験のある患者さんや
恐怖感の強い患者さんに麻酔を効かせることも得意です.

 

当院では,必要に応じて表面麻酔を行ってから,全ての患者様に
33Gという超極細の注射針を使用して麻酔します.
表面麻酔は特別な方法を行っているため,ほとんどの患者様に
「あれ,もう麻酔したんですか?」
「ぜんぜん痛くなかったです」と喜んでもらっています.

また,電動注射器オーラスターを使用する場合もあります.
さらに恐怖感を感じないうちに麻酔を終えることができます.

TDOの滅菌について
当院では、滅菌にも力を入れております。

たとえば治療器具は患者さん一人分が『滅菌パック』され高圧蒸気滅菌(オートクレーブ)されます。

当院に来られた患者さんは分かると思いますが、それらの滅菌パックされた器具は患者さんが診療室に入られてから、患者さんの前で取り出して器具を用意します。

歯型を取るトレーなど、当院ではほとんど全ての器具に対してオートクレーブ滅菌を施しています。

またそれらのほとんどは単包で滅菌パックされています。

滅菌処理できない場合はディスポーザブルとしています。

国内トップレベルの滅菌を目指しています。

親知らずの抜歯

基本的には、治療と言うのは急性症状(炎症)のないときに行います。
急性症状があるときに処置することで炎症を広げてしまう、といわれているからです。
要するに処置後の腫れとか痛みとか発熱が、より大きくなるということなのです。
したがって、薬で炎症を抑えてから後日処置を行います。
しかし、予測できる範囲内の多少の炎症の拡大の場合は、あえて処置を行うことはあります。
その方が患者さんにとって有益であれば(治る方向に早く向かうなら)、患者さんのためになると思うからです。 
外科処置と言うのは、身体に浸襲を与えることですから、手早く処置できるに越したことはありませんし、患者さんも早く終えて欲しいに決まっています。

歯医者で 「この‘親知らず’は必要ないから抜きましょう」 と言われたことはありませんか?
必要なものだから生えてきたのではないかと疑問が生じるでしょう。
生えるべくして生えてきたものを抜くと診断したのならば、それなりの理由があってしかるべきです。
太古の昔、‘親知らず’の後ろにもう一つ歯があったようです。
それはすでに退化し、現在は‘親知らず’が退化傾向にあります。
その理由は、現代人がよりやわらかいものを好むようになったからだと言われています。堅いものを効率よく噛むには、一つでも大臼歯の数が多いほうがいいに決まっています。ですから、顎のエラから突端までが長い筈です。
余談ですがその場合、‘エラが張っている’ ほうが力がはいるのです。現代人は顎から突端までの長さが短くなり、それに伴いエラも張らなくなって、エラの角度が大きくなってきたのです。
顎が小さくなってきてはいますが、歯自体の大きさは小さくなってきてはいません。噛むにはある程度面積が必要だからでしょうね。
その結果スペース不足となり、‘親知らず’があるべき位置に、あるべき方向に生えなくなってきたのです。
親知らずの抜歯条件
では‘親知らず’を抜く抜かないの基準をどこに求めるのでしょうか?
私は、以下の理由をもって「抜歯」と診断することにしています。

1)噛みあっていない

平均的な歯のかみ合わせは、前歯では下の歯の先端が上の歯の裏側にぶつかること、
奥歯では下の歯のほっぺ側の山が上の歯の溝にはいることです。
この関係が無いと噛めません。
歯はものを噛む為にあるのですから、噛んでいないのはもはや歯ではありません。
靴でも右と左があってはじめて機能するものですよね。
これは抜歯と診断する大前提です。

2)虫歯が大きすぎる

歯肉の上に出ている部分を歯冠、歯肉の下に入っている部分を歯根と言うのですが、歯冠はおろか歯根の内部まで虫歯が進行し、虫歯を取ると残った歯質が噛む力に耐えられないと判断せざるをえない、あるいは骨に埋まっている部分がほとんど無くなってしまう場合には抜歯となります。

3)炎症をくりかえす

炎症というのは外部刺激により身体が起こす防御反応です。
その特徴は腫れ、痛み、発赤、発熱です。
腫れて痛くてだるい状態は誰だって嫌ですよね。
歯冠が思いっきり歯肉の上に出ていない場合には歯垢がたまりやすいのです。

4)ほっぺを噛んでしまう

炎症をもった結果こうなることもありますが、歯冠が十分に歯肉の上に出ていない場合に起こります。 あるいは‘親知らず’が生えようとしている時には歯肉を噛んでしまうこともありえます。

5)一つ前の歯(十二歳臼歯)に為害性がある

生える方向が悪く、十分に頭を出していない場合には、お掃除がしにくく歯垢を溜めやすいですね。その結果、前の歯に虫歯を作ってしまうとか、その周囲の骨を破壊する(すなわち歯周病です)とか、という危険性が予測できます。
‘親知らず’はどうなってもかまいませんが、十二歳臼歯を守っていかなくてはいけません。

6)かなりの疼痛がある

個人差はありますが、‘親知らず’が生えようとするときには痛みを伴うことがあります。
それ自体の痛みよりも、むしろ前の歯の歯根膜を押してくるとか、前の歯のところで物を噛むとその歯根膜が‘親知らず’にあたって痛みを感じるとかです。

7)矯正治療を考える場合

装置をつける上で邪魔になると考えられるような場合です。
しかし治療計画上、ほかの歯を引っ張ってくるのに使われることもありますから、絶対に抜歯という訳ではありません。

大体は以上に集約されると思いますが、時には ‘親知らず’を有効利用することもあります。
それが移植です。拒否反応の関係で他の人に移植することはできませんが、同じ口腔内であれば可能です。
移植の場合、セメント質が破壊されていないことと歯根膜がある程度存在することが必須条件なのですが、抜いてくる過程でどの程度歯に付いてくるかは抜き方に影響されますが個人差もあります。
当然ですが移植は‘親知らず’に限ったことではありません。
他の歯でも条件が合えば可能です

 

Dentofacial Orthopedic顎顔面矯正治療
 


顎の正しい成長を促し、美しい歯並びに 

最近の子供たちは歯並びの悪い、噛み合わせの問題(不正咬合)をもつ子供たちが増えてきました。

歯の大きさ自体は戦前に比べ母体の栄養状態が良くなり大きくなりましたが、逆に噛む回数が減って
顎の発育不全により歯の生えるスペースが足りなくなり、結果として歯が綺麗に並ばなくなっています。

顎顔面矯正法とは顎の骨全体を広げていく矯正法です。
 
外見的な美しさのみを目的とする矯正法ではありません。

矯正装置を使い、顎と顔面の骨そのものの発育の遅れ(発育不全)を取り戻し、健康な体をつくると共に
体本来の正常な機能、正常な発育を促すことで、結果として不正咬合を防ぎ正常な顎顔面と良い歯並びを
つくる治療方法なのです。
発育途上のお子様には有効な治療法で、正常な成長を助けることによって綺麗な歯並びを手に入れること
が出来るでしょう。

当院では、「顎顔面矯正治療」により単なる抜歯をして見た目の歯並びのみを整える
ワイヤー矯正だけではなく、正しい咬み合わせを作る機能矯正を行っています。
歯並びを根本から治療し、体そのものを健康にし、機能的で美しい咬み合わせを
作る矯正を行っています。


顎の未発達はこんな症状を引き起こします

成長期のお子様に不正咬合(噛み合わせの悪さ)がある場合、考えられる理由のほとんどは
顎の成長が上顎で抑えられ、顎の発達が妨げられているということです。
不正咬合があるお子様がもつ特徴として、摂食、咀嚼、嚥下の問題は勿論ですが、
鼻閉、鼻炎、鼻中隔湾曲症、アデノイド、扁桃腺肥大、アトピー性皮膚炎、おねしょ、寝相が悪い、
いつも口を開いてる、姿勢が悪い、いびき、口臭、ぜんそく、中耳炎、風邪をひきやすい、鼻アレルギー
など様々な問題があります。
これらの問題は、体全体の健康に大きな関わりがあり、お子様の発育に多大な影響を与えているのです。

子供たちが、顎顔面の発育不全のままで成長期を終え、不健康という負荷を抱えることはその後の人生に
大きな影響を及ぼすことも十分に考えられることです。

歯並びのベースにある歯槽骨や顎骨、頭骨、それらを取り巻く軟組織までを考慮して
一連の治療を進めることで、歯並びだけでなくこれらの問題も同時に改善される
と言われています。


顎顔面矯正で体本来の正常な機能を取り戻しましょう

顎顔面矯正治療の具体的な方法は、口の内部に急速拡大装置という特殊な器具を装着し、顎の骨全体を
広げることで骨の正常な成長を促します。
その結果、上顎の骨が広がることで、狭くなっていた鼻腔や気道も広がり、鼻づまりやぜんそくの改善、
いびきの軽減など様々な効果も期待できます

下顎に関しても、舌が本来あるべき位置に戻るために、舌運動機能や咀嚼機能の改善などの効果が期待できます。

顎全体そのもののバランスを整えることで、体本来の正常な機能・正常な発育へとつながっていきます。

早期の治療をお勧めします

お子様の歯並びが悪いと感じたり、全身に何か問題があると感じた際は、早めに顎を広げる治療をお勧めしています。
特に、急速拡大装置を使用する治療は、6歳〜12歳頃(場合によってはその前後)までに治療を
開始することをお勧めしています。

このような治療は早期治療(1期治療)、予防矯正とも呼ばれていますが、正常な機能と発育を一刻も早く取り戻す、
まさに不正咬合の芽を摘む治療と言えます。
成人になってからの矯正の場合、骨格が出来上がってしまっているため歯並びを綺麗にするためには抜歯しなければ
ならないケースが多く、その分既往症なども含めてリスクが多くなってしまいます。

顎を大きくする治療の場合は、抜歯しなければならないケースはほとんどありません。
また治療費として、ワイヤーなどを使用する矯正方法と比べて、顎顔面矯正法の場合は個人差はありますがワイヤー矯正
の3分の1ほどで済みます。


早期に治療を開始し様々な問題を解決することで、より健康で幸せな生活を送ることができ、快適な老後を迎え、
お子様が素晴らしい人生を過ごすことが出来るでしょう。